今回は、タイトルにありますように”高度管理医療機器”というものについてのお話です。 実はコンタクトレンズは、厚生労働大臣が定める”高度管理医療機器”に指定されており、ヤマトヤでは保健所から販売許可を得た上で、高度管理医療機器の承認を得たもののみ販売を行っています。それが何を意味するのかを解説していきたいと思います!
●「高度管理医療機器」とは?
これは「副作用や機能障害が生じたとき、人体に対してリスクがあるもので、その適切な管理が必要とされる医療機器」とされています。
コンタクトレンズ以外にどんなものが高度管理医療機器なのかというと、心臓のペースメーカー、透析機器、人口呼吸器、歯科用インプラント材などがあります。他にももっとたくさんありますが、どれも一度は名前を聞いたことがある身近なものですね。
「高度管理医療機器」は、不具合が起きたときに人体に与えるリスクの程度によってクラス分けされています。Ⅰ~Ⅳまであり、数字が大きくなればなるほど不具合が起きたときのリスクの程度が高いとされており、コンタクトレンズはクラスⅢに分類されています(2020年12月現在)ので、リスクは決して低くないことがわかりますね。
ここまで読んでいただくと、 「えぇ~!?」と驚いてしまいますよね。「コンタクトって怖いの!?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、怖いのはコンタクトレンズではなく、「コンタクトレンズを正しく使用しないこと」なのです。「正しく使用しないと眼の疾患を招く恐れがありますよ」という意味がこめられています。
初めての購入にもかかわらずコンタクト選びを自己判断で行ったり、長時間にわたって装用したり、正しいケアを行わなかったりすると、眼病にかかったり、重い眼障害につながったりすることがあります。しかも、治療せずに放置すると、最悪の場合は失明してしまう恐れもあります。怖いのはコレです。
●「高度管理医療機器」の承認番号をさがしてみよう
では、眼の疾患を引き起こさないようにするためにはどうすればいいの?というお話になりますが、シンプルに言うと「正しい使い方で、承認を受けた製品を使用すること」です。
使い方に関しては他の記事に詳しく記載しているので、読んでみてくださいね。また、ヤマトヤではお使いになられる前に専門スタッフからきちんとご説明もさせていただいています。
お使いのコンタクトレンズが承認を受けた製品であるかどうかについては、大手メガネチェーン店やメガネ専門店にて流通しているコンタクトレンズには、厚生労働省が承認した番号がパッケージに印字されています。
たとえば・・・
ヤマトヤで取り扱っている、ジョンソン&ジョンソンの「ワンデー アキュビュー モイスト」のパッケージです。裏返して見ると・・・・・
おっ!!!
ちゃんと承認番号がありました。もちろん、”高度管理医療機器”の文字も見られます。厚労省の基準をクリアした安全な商品だということですね♪
つづいて、もうひとつ・・・
クーパービジョン「マイデイ 1day」のコンタクトレンズはどうでしょうか?
やはり、下の方に承認番号がきちんと印字されていました。もちろん高度管理医療機器ということも明記されています。こちらも安全な商品だと厚労省が承認しています。
この承認番号ですが、「21600BZX00408000」と、けっこう長いです。しかも数字とアルファベットが混在しています。
実は、こんな意味があります。
●最初の3ケタ「216」は認証された年を表しています。
一番左端の「2」は「平成」を意味しています。(昭和だと「1」と表記されます)
さらに2ケタの数字「16」が続きます。
つまり、最初の3ケタ「216」=「平成16年」、という意味です。
●次の「00」は厚生大臣承認、という意味。
●「BZY」は医療機器を表しています。BZZやBZGなど色々とバリエーションがあります!
●そのあとは「一連番号」で、承認を受けた医療機器に順番に振り当てられる番号です。
●最後の「000」はサブ番号です。
個人的に感じたのが、「この中でサブ番号の役割が最も不明瞭だなぁ~」と感じたので、ちょっと調べてみました♪
厚生労働省の各都道府県の衛生局に出した文書(薬食機参発0925第5号)によると、「複数販売名通知に基づき承認(認証)される医療機器のうち、申請書の添付資料が省 略されていない医療機器に係る承認(認証)番号については、複数の販売名を持たない 承認(認証)と同様に、承認(認証)番号の下3桁(以下「サブ番号」という。)を「0 00」として付与すること。」
とのことです。やや難解な文章ですが・・・・要は「複数の販売名を持たない且つ申請書の添付資料の有無によってサブ番号が「000」になるか否かが決まる」ってことですね!
●もしお手持ちのコンタクトレンズのパッケージに承認番号がなかったら・・・
「高度管理医療機器」の文字と承認番号が印字されていなかったら、それは厚労省の承認を得ずに販売されている商品ということになります。十分な安全性が確保されていない可能性が出てきます。
考えられるのは「並行輸入品」で、海外で流通している商品を、輸入業者が独自に仕入れて販売している商品です。一概に安全ではない商品とは言えませんが、有名メーカーのものであっても、国(厚労省)による安全性の承認を得ているものではないことになります。
このブログをお読みの方々にも高度管理医療機器の承認を得ているコンタクトレンズを使うことを強くお薦めいたします!特にカラコンはトラブル事例が比較的多いので、ぜひパッケージ表示をチェックしてみて下さいね。もし表記がなかったら・・・・・
ヤマトヤでもカラコンを取り扱っておりますので、ぜひご来店をお待ちしております(笑)。
●最後に・・・
厚労省のHPに、コンタクトレンズに関するキャッチコピーで良いものがありました。
「気をつけて 目につけて」
本当にそうですよね。「気をつけて、目につけて」、安心安全なアイライフを送りましょう♪
眼に直接ふれるコンタクトレンズ。ぜひ、メガネ専門店でお求めください。日本国内の大手メガネチェーン店をはじめ、いわゆるメガネ専門店でコンタクトレンズを取り扱っているお店は、高度管理医療機器の販売資格を取得してあるお店がほとんどです。ご不明な点がありましたら、ヤマトヤ東田中店コンタクト室までお問い合わせください。