遠近両用レンズ
皆さん、誰もが耳にした事があると思います。
まだ使ったことのない方からすると、よく聞く一般的な遠近両用のイメージは
慣れにくいレンズ
はっきり見えないレンズ
歩きにくいレンズ
・・・と、マイナスイメージを抱かれている方も多いのではないでしょうか?
では、はたして遠近両用は本当にイメージのように見えにくくて慣れにくいレンズなのでしょうか?
答えは『ノー』です。
もちろん個人差はあると思いますが、決して遠近両用は使いづらいレンズではありません。十分に理解して使っていただければ快適に使いこなせるレンズなのです。
このコラムでは遠近両用の仕組み、使いこなしについて徹底解説していきます。
このコラムでは遠近両用の仕組み、使いこなしについて徹底解説していきます。
1.遠近両用レンズとは
まず遠近両用レンズはどんな方に必用なのでしょうか?
皆さん、遠近両用メガネは老眼になると掛けるメガネとイメージされていると思いますが
答えは『イエス』。
老眼になると必要性が出るレンズです。
そもそも老眼というのは、近方を見る際のピント合わせの力が衰えてくる事を言います。皆さん30代後半から徐々に始まるものなのです。老眼が始まると、近くにピントを合わせづらくなり遠ざけないと見えなくなってきます。
老眼が始まると、
近視の方はメガネを外した方が手元にピントがあわせやすくなり、視力の良い方は手元にピントを合わせる為のメガネが必要になります。
この様に老眼が始まると手元を見る為にメガネを掛けたり外したりしなければならなくなります。
その掛け外しの煩わしさを解消したレンズが『遠近両用レンズ』です。
2.遠近両用レンズの仕組み
では、具体的にレンズの仕組みと使い方を解説していきます。
遠近両用は見る場所によって見える距離が変化するレンズです。
遠くを見る場所
レンズの中心から上、約半分の所を通して見ます。中心から下は遠くがハッキリ見えません。ややアゴを引くイメージで見るとハッキリ見えます。レンズ下方は手元よりの度数になる為、足元がボヤケて感じやすいです。お辞儀をするイメージで足元が見やすくなります。
中間を見る場所
中間とは1mから50㎝位の距離を言います。パソコン、食事、調理など日常では目を通す事が大変多い距離です。中心からやや下を見下ろすイメージで見るとハッキリ見えます。
手元を見る場所
レンズの下方部、約3分の1程の所を通して見ます。レンズのかなり下の方に目線を下さないとハッキリ見えない為、遠方視とは逆にアゴを起こすイメージで見るとハッキリと見えます。
歪みやボヤけを感じる場所
レンズの側方に歪みやボヤけを感じる場所があります。横目は極力使わず、お顔ごと見たい方向に向いてレンズの中心で見るとハッキリ見えます。歪みやボヤけはお手元の度数が強いほど範囲が大きく、歪みが強くなります。その為、遠近両用は度数の軽い早目からの装用をオススメします。
3.遠近両用でパソコンはできる?
私共に多く寄せられるご相談にパソコンが見えづらい、疲れるといった内容があります。
では、遠近両用レンズでパソコン作業は出来るのでしょうか?
答えは『▲』です。
遠近両用レンズは遠く~中間~近くまで見渡せる便利なレンズですが、中間距離を見る為のエリアが狭く、視線を長時間合わせる事が困難です。
そこでお薦めのレンズがあります。『中近両用レンズ』です。
先にご紹介した遠近両用に比べ、中間部分が広くレンズの中心辺りに配置されているのが特徴です。中近両用を使用すると無理な姿勢をとる事なくパソコンを長時間見ても疲れが大変少なくなります。
ただし、遠くを見るエリアがとても狭い為 運転など遠くをハッキリ見る事ができません。運転用とパソコン作業用を使い分けするとそれぞれの環境で具合よく使用することができます。
おさらいしますと
遠近両用:運転が出来て中間~近くがスムーズに見られます。
中近両用:中間が広くパソコンや調理など室内作業が快適です。
メガネの2本持ちは煩わしいかと思いますが、それ以上の使いやすさを実感いただけると思います。
店頭で実際に体験いただけるトライアルレンズもございます。どんな場面で使いたいかをお伝え頂ければ最適なレンズをご案内いたしますので、是非、店頭にお立ちより下さい。